ライティング

メリットを語るだけでは、ものは売れない

こんにちは、杉浦由佳です。

ライターさんの原稿にフィードバックをして
書き直してもらう時に
よく言うことが、「機能紹介になってるよ」
というセリフです。

コピーライティングで重要なことは
メリットを淡々と語るのではなく
読む人の感情を動かすことです。

つまり理論で説き伏せるのではなく
感情体験をしてもらうことに力を入れるのです。

なぜかというと、
人は感情で欲しいと思い、
それを理論で自分に納得させる、
という思考経路をたどるからです。

特に個人向けには
感情にフォーカスすることが重要です。

会社の仕事であれば
何かを購入した時の成功も失敗も
自分への影響が限定的だからです。

そもそも、自分だけで購入を決めることはできず
周囲の人を納得させる理論が必要です。

でも、個人での買い物は
財布からお金が減って胸が痛むのも自分
手に入れられるメリットも自分だけのものです。

ここで誤解が生じやすいのですが、
「メリット」とは、
優れた機能や、強みではないのです。

「手に入れられるメリット」というのは
本来、それを手に入れることによって
感じる感情体験です。

人は物が欲しいのではなく
心地よい感情体験がしたいのですね。

これは、車を買う時であれ
家を買う時であれ
旅行のプランを購入する時であれ
いずれも同じです。

オープンカーで颯爽と
彼女を迎えに行くかっこいい自分(笑)。

広くてスタイリッシュなリビングで
友人を招いてオーガニックなクッキーを
振る舞うイケテル私(笑)。

ニューヨークの街並みを
映画の登場人物のように歩き
ブロードウェイのミュージカルに
圧倒され感動する。

私たちが何かを欲しいと思う時には
心の中でそのような想像をして
感情が動いているのです。

コピーライティングでは、
いかにして、その感情を動かしてあげるか
そこに集中してアイデアを振り絞るのです。