ライティング

ヒラメキを生み出す方法とは?

こんにちは、杉浦由佳です。

3年ほど前まで、私はダンスにとても夢中になっていました。
そのときに師事していた先生がおっしゃった言葉が
とても印象深く記憶に残っています。

「才能だとか素質だとか、それはもちろんあるよ。でもね、
『才能がないと到達できない限界がある』なんて、
そんなセリフはね、世界チャンピオンを競い合っているようなダンサーレベルのことだよ。
努力して鍛えれば、誰でも、舞台で人を魅了する程度のダンスは踊れるようになるんだよ

これは、あらゆることに言えると思います。

文章を書くことにおいても、才能とか素質とか、、、
もちろんそれもあると思います。

しかし、私たちが狙っているのは、
芥川賞や直木賞をとるような話ではないですよね?

きちんと、順を追って学んでいけば、
価値のあるものを効果的に伝えることや、
人の心を動かすような感動をともなって伝えることを、
言葉の力で生み出すことはできます。

間違って欲しくないなと思うのは、
「才能」だの「素質」だのがあるとかないとかの思い込みで、
あらゆる文章を芸術扱いをして、

天からヒラメキが降ってくるのを待ってみたり、
ウンウン唸って、アイデアを絞り出そうとすること。

何もないところからは、何も生まれないのです。
無から有を生み出すなど、神の所業ではないですか。

さて、本題ですが、
ヒラメキはどこからくるのでしょうか。

私がコピーライティングをするときの手順は、大まかにいうと、
1)コンセプトのたて方に沿って、コアになる価値を決め、
2)誰に語りかけるべきなのか、対象者を絞って、
3)その人たちは、どんな世界に生きているのかを正しい方法でリサーチして、
4)それに合わせて、アプローチするシナリオを考える。

これが基本の書き方。
ざっくりした説明でピンとこないかもしれませんが、
また、そのうち、一つずつ分解して、お話するかもしれません。

4)で、アプローチする方法を考えるときには、
アイデアをひねり出さなければなりません。

その時に降ってくる(?)ヒラメキは・・・・、
これは、やはり、それまでのインプットの多さに左右されます。
インプットの多さというと少し乱暴ですね。

自分の中に取り入れたその情報をどう処理をしてきたか
それに左右されるという方が正解だと思います。

これまでインプットしてきた情報からインスパイアされるのがヒラメキ。
(あるいは、たったいま、インプットした情報かもしれません)

インプットした情報を認知したら、それを抽象化して、さらにもう一度具体化する。
これがヒラメキのメカニズムだと私は思います。

つまり、どういうことかというと、

1st ステップ
あなたが何かを体験したり、観たり、読んだり、聞いたりしたことで、
大きく心が動いた時、それがヒラメキのタネが心に植えられるチャンスです。

これは余談ですが、感動する出来事に出会ったら、
それをできるだけ忘れないように記憶に定着させたいですね。
具体的にいうと、「書く」もしくは「人に話す」できるなら「行動に移す」。
(人の脳はアウトプットすると記憶に定着するのです)

2nd ステップ
あなたを感動させたモノ、その本質は一体何なのか、
それを言語化します。抽象的に。

たとえば、先の例で言えば、
私が感動したのは、ダンスの先生のセリフですよね。

そのセリフを、ダンスのことだけにしておかないで、
抽象化して、
「才能が絶対的に必要なのは最高峰の話であって、普通に上級者になるのに、特別な才能など必要はない。正しい努力をしてスキルを磨けば良い」
と言語化して記憶に定着させたわけです。

3rd ステップ
それを具体化し、文章を書くことに置き換えて、
「芥川賞や直木賞をとるのでなければ、特別な才能はなくても感動させるレベルの文章は書ける」
として伝えたのです。(これは、事実でもあります)

わかりやすいように、小さなアイデアの例でお話ししましたが、
もっとぶっ飛んだアイデアのもとになるヒラメキも、生まれるメカニズムは同じです。
(人類創世の歴史から、何かのインスピレーションを感じる人もいるでしょう)

何に感動するか、それは人それぞれ、
そこから何を見出すか、それを目の前の事象に対して
どう具現化するか、それも人それぞれでしょう。

その違いによって、個性的な魅力をもつ文章が生まれるのです。

もっとも最近、あなたを感動させたことは何ですか。
そして、それを普遍的な言葉に置き換えると、
何を私たちに教えてくれているでしょうか?