こんにちは、杉浦由佳です。
クリエイターに憧れる人って思いのほか多いね、
つい最近、知人とそんな話で盛り上がりました。
私がかかわっている分野では、
グラフィックデザイナー、コピーライターなども
クリエイターの部類に入るでしょう。
しかし、まず私はクリエイターが特別に素晴らしいとは、
思ってはいないということを先にお伝えしておきます。
運営や采配が得意な人も、情報を収集したり整理したりするのが得意な人も、
分析が好きな人や、コミュニケーションに長けている人もいますよね。
ですから、それぞれ、自分の強みを発揮できる分野で活躍すればいいと思います。
その多様性が組織やビジネスを強くするのだと思います。
その上で、今日はクリエイターにフォーカスして、
クリエイティブな仕事に向かない条件を
考えてみたいと思います。
1)インプットが好きでない
これはまず難しいですね。
多くの情報がインプットされていて、さらに次々と新しい情報が入ってくる。
自分の関わっている分野のものは当然ですが、それ以外のものも積極的に取り入れる。
その中でヒラメキは生まれてくるのだと感じます。
あるものとあるものの融合、あるいは本質的な共通項に気づく、
アイデアのヒントはそういうところから芽生えます。
自分の頭の中にあるものだけで、何かを生み出せるとか、
ましてや天からヒラメキが降ってくることなどありえないですよね。
2)人の話を聞けない
本を読んでいてもそうですが、自分の考えとは異なることを
どのくらい許容できるか。おもしろがれるか。これも要素だと思います。
異なるものを融合させたときに生まれるものや、
異質なものを付け足してみたら新たな付加価値が見つかるなど、よくあることです。
人の話をじっくり聞いているときにピンとくることはよくあります。
本を読んでいる時よりも、会話をしている時の方が、
より現実味や臨場感があるので、実感しやすく記憶にも残りやすいですね。
ただし、人の話を鵜呑みにしてしまう人は、逆に向いていないかもしれません。
3)人目を気にしすぎる
人の評価を気にしすぎる人にも難しいと思います。
独自なアイデアを思いついても、こんな突拍子もないことは
受け入れられないだろう、と考えたり、
「受け入れられない=失敗」 と直結させてしまって顔色をうかがってしまったり。
これでは、斬新なアイデアは外に出す前に頭の中で死んでしまいます。
共感力が高く、コンセンサスをとることに長けている人は、
クリエイティブな領域ではなく、別の役割が向いていると思います。
4)俯瞰力がない
物事を大局から見つめて、関係ないものどうしの共通点を見つけたり、
全体像を見て、足りない箇所に気づいたり、
目の前の事象を抽象的に見たり、
そういう俯瞰力(上から全体を見る力)がないと
ヒラメキは生まれにくいと思います。
目の前のものを、自分の立場からだけそのまま見ていたのでは、
違う視点でのアイデアは生まれないからです。
5)アウトプットしたくない
読むだけ、聞くだけ、参加するだけ。傍観者、観客。
想像したものは形にならずに消えていく。
想像しなければならない機会も理由もない。
人の脳は頻繁に使われる機能や必要なものを伸ばし、
不要なものはどんどん退化させていきます。
その状態を続けていては、アイデアを形にする力はますます衰え、
アイデアを思いつこうとする気力さえ湧かないと思います。
6)違和感を楽しめない
発想力の光る人は、常識をしれっと破れる人が多いなぁと思います。
自分の中にできあがっている常識の外にあるものに対して
すぐに拒絶反応を起こすような人は向いていないと感じます。
意外なものに出会った時に、なにそれ、おもしろーい。
とすぐに興味を示すような人の方が向いているのではないでしょうか。
違和感と審美眼が一致するところに、新しい価値が生まれることもあります。
7)失敗するのが嫌い
これは特に初動のときですね。
アウトプットが嫌いな人・・と共通する一面ですが、
数多くやってみて、たくさん失敗して、片っ端から握りつぶして、また挑戦する。
これは基本かなと思います。
文豪が、原稿用紙をくしゃくしゃにして後ろに放り投げるがごとく。
最初から最高のものを出そうなどと、本当におこがましい。笑
そのくらいの意識で数打てる人。
慣れてくるとその分野での精度が上がってきます。
が、最初は、ロジックやメソッドも学びつつ、
感覚を身につけるためには数打つしかないかなあと思います。
まとめ
実務的なクリエイターというのは、天才肌というよりも
けっこう泥臭いことを続けられる人が向いていると私は思います。